この記事では、仔猫ちゃん(生後2か月以上1歳半まで)に焦点を当てております。
成猫ちゃん(1歳半以上7歳)や肥満・肥満傾向の猫ちゃん・病猫ちゃん(腎臓病・糖尿病など)に焦点を当てておりませんので、ご留意の上お読み下さい。
しーまさんちの猫ブログ運営者の CMATERRACE SIBERIANS™(サイベリアンブリーダー・キャットグルーマー・動物看護師)です。
私自身の詳細は、プロフィールページに記載してありますので、以下の詳細ページよりご確認下さい。
仔猫ちゃんのお迎えするにあたり「どのようなグッズを揃えればいいのだろう?」と頭を悩ませている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それはそれで、この時期にしか味わうことのできない最高に幸せなひと時だとは思います。
こんなお悩みを抱えたこれから仔猫ちゃんをお迎えする方々に「幸せなひと時の後押ししたい」と思い立ち、仔猫ちゃんのグッズ選びの「虎の巻」としてご活用頂きたく執筆しましたので、是非グッズを揃えていく際の参考にされて下さい。
前回は、一番大切なドライフード編のお話しをさせて頂きました。
今回は、ドライフードの縁の下の力持ちとしての立役者、仔猫時期にはとてもとても大切なウェットフード(補完食)のお話しになります。
前回記事「仔猫のお迎え準備ドライフード編」をまだお読みになられていない方は、先にお読みになられますとより理解が深まると思いますので、是非お読みになられて下さい。⇩
ウェットフードの役割
ドライフードの補完食としての役割
ウェットフードは、ドライフード同様に総合栄養食の分類になります。
ウェットフードは総合栄養食であるため、毎日ウェットフードを与えても良いということになります。
しかし、飼い主様の手間(1日3食を与えなくてはならず飼い主様の時間拘束が生じます。)や高栄養価であることを考えるとドライフードの補完食(補助食)と捉える方が無難でしょう。
水分補給の役割
さらにウェットフードは、水分補給をサポートするという役割があります。
猫ちゃんは特性上「水の摂取量が少ない」生き物です。
ウェットフードは約80%の水分を含んでいるため、十分な水分を補給するという役割も担っています。
水分摂取量が増すということは、尿路結石症の発生を防ぐことに繋がります。
下部尿路のトラブル悩んでいる猫ちゃんは、獣医師にご相談の上ウェットフードを取り入れてみるようにしましょう。
動物肉の栄養成分値
牛肉の栄養成分値は、タンパク質35g・脂質70g・糖質8gです。
豚肉は、タンパク質20g・脂質25g・糖質2gです。
鶏肉は「もも肉」と「むね肉」で脂質に大きな差が生じます。
仮に「もも肉」であった場合は、タンパク質25g・脂質25g・糖質0.5gです。
使用食材のラベルに注目しましょう
この栄養成分値を最初にお伝えしたのには理由があります。
それはウェットフードを選ぶ際に、使用食材欄(ラベル)に「牛肉・豚肉・鶏肉」が全て入っていることが望ましいですが、最低限「牛肉・豚肉・鶏肉」などの「動物肉」の一つは、使用食材欄(ラベル)の一番最初に記載されていることが重要です。
使用食材欄(ラベル)の最初に記載されているのは一番多く使われている食材で、上記でお伝えした栄養成分値が多く含まれているということになります。
猫ちゃんは肉食動物
猫ちゃんは、動物の分類では「哺乳類で肉食動物」に分類されます。
我々人間やわんちゃんと同じく哺乳類ですが、人間とわんちゃんは「肉食動物」ではなく「雑食動物」ですので、人間やわんちゃんと猫ちゃんとでは体に必要な栄養成分値に大きな違いがあります。
そのため「肉食動物」が必要とする栄養成分値「高タンパク」「高脂質」「低糖質」であるウェットフードを与えるということは、ドライフードと匹敵するくらい「頭を悩ませなくてはならない」大切なお迎え準備(心構え)です。
ウェットフードの与え方
仔猫時期に与えるウェットフードは、嗜好性というよりも栄養の補完として意味合いがかなり強いということを念頭に置かなくてはなりません。
おやつ(間食)ではなく「完全にご飯」になります。
そういう意味においては、ドライフードと同じように考えていきましょう。
ウェットフードを与えるだいたいの時間を決めて、その決めた時間に必要なウェットフードを与えるただこれだけです。
ワンポイントアドバイス
以下のワンポイントアドバイスは、ドライフードにもウェットフードにも共通に通用することです。
かなり重要ですので、じっくり読んで下さいね。
- 猫ちゃんは特性上「面倒な行動を極端に嫌がる傾向にあります」ので、食べづらかったりするとそこで食べるのを止めてしまいます。
- ウェットフードをそのまま与えるのではなく、ほぐしたり潰したりと工夫し食べやすい大きさにしてあげて下さいね。
- また、ウェットフードにはスジやかたまりが混じっていますので、それを取り除いてあげるとなお良いですね。
- 猫ちゃんは特性上、「臭気に敏感な生き物」です。
- ウェットフードはその日のうちに使い切り冷蔵保存は極力避け、ウェットフードを与える時は、新鮮で真新しいウェットフードを与えるといいですね。
- 猫ちゃんは「隣の芝は青く見える」という言葉がとっても似合う生き物です。
- 猫ちゃんの特性上致し方のないことで「食品ロスはどうしても避けられません」が、ご飯の食べる場所を2か所以上・食器は2つ以上設置しておくことで「こっちを食べたら、次はこっち」と猫ちゃんの特性がきちんと生かされ、猫ちゃんが楽しく美味しく食べることが出来ますね。
- 猫ちゃんは特性上人間やわんちゃんと違い、与えられた時間とタイミングで「一気に食べることはしません」ので、例え、食事の途中に遊びだしたり・トイレに行ったりしたとしても、それが終わるとまた食べ始めることがあります。
- 一定時間(1・2時間程度)食べ終わるのを見守ってあげて下さいね。
おすすめウェットフード
それでは、ウェットフードのことが少しづつ理解してきたところで、前回記事「仔猫のお迎え準備ドライフード編」でお話ししました内容をもとに、私がお勧めするウェットフードをご紹介したいと思います。
前回記事「仔猫のお迎え準備ドライフード編」をまだお読みになられていない方は、先にお読みになられますと話しが繋がるかと思いますので、是非お読みになられて下さい。⇩
仔猫時期は栄養価の高いフードを与えましょう
前回記事では、ロング&サブスタンシャルタイプの仔猫ちゃんに適したお勧めドライフードでした。
仔猫時期はタイプ別問わず特段現病歴がない限りは、栄養価の高いフードを与える方が成猫時期へ向け成長をより効率的に促すことが出来ます。
仔猫時期は健康意識よりも成長促進を意識しましょう
ここで飼い主様の心構えとして、前回記事でも触れましたが、この仔猫時期の段階で健康を意識する必要はありません。
反対に仔猫時期に健康を意識しすぎて成猫時期に向け成長を足踏みさせる方がリスクは高いと言えます。
この時期に健康診断で血液検査などの数値に異常がある場合は、それはフードの問題ではなくもともと健康に異常があったと考えられるためです。
この点は、お迎えになられたブリーダーなどにきちんと健康上の経緯を説明してもらいましょう。
おすすめウェットフード Best3
それでは、おすすめのウェットフードを紹介させて頂きます。
私がお勧めするウェットフードは、以下の3ブランドです。
- Best アニモンダ社 フォムファインステンデラックス キツン ベビーパテ
- 2nd Best アニモンダ社 カーニー キツン ベビーパテ
- 3rd Best アニモンダ社 フォムファインステンデラックス キツン 牛・鶏・豚
アニモンダ社に偏っていますが、アニモンダ社の最大の売りは「動物肉」を食材としてメインに使用しているという点です。
肉食動物である猫ちゃんにとって、特に成長時期にある仔猫ちゃんの場合はにおいては、体内への栄養吸収が良く高栄養価である「動物肉」の方が成長を促せます。
他のフードメーカーをお勧めしない理由
他フードメーカーが販売しているウェットフードは、シーチキン系(水煮=缶詰のイメージ)の魚肉が多く、水分補給や間食(おやつ)であれば効果的ですが、成長を促すという意味では栄養価が低過ぎると考えています。
ドライフードでは上質のソリッドゴールドは、シーチキン系(魚肉)です。
これはこれで悪くはないのですが、栄養を補完する目的で仔猫ちゃんに与える場合は、栄養価がより高いウェットフードを選ぶようにしましょう。
その点を解決してくれるフードメーカーがアニモンダ社になります。
どうしても動物肉に抵抗ある飼い主様で魚肉が良い場合は、ソリッドゴールドをご検討してみては如何でしょうか?
最後に
皆さまいかがでしたでしょうか?
仔猫ちゃんのお迎え準備の一番の要であるフードについて2部にわたりお伝えさせて頂きました。
フードの分野を追求しようとすると奥深い分野ですので、まだまだお伝えしきれていないことが山ほどあります。
何かご不明な点があれば、お問い合わせフォームよりご質問頂けますと個別にご対応させて頂きますので、宜しければお問い合わせ下さい。
これからも飼育に関する内容や病気予防に関する内容をお伝えさせて頂きますので、日々の飼育の参考になればとてもうれしく思います。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。